もうひとつ思い出したことがあります。
黙祷という言葉を教えてくださった、
小学校3年生の時の担任は、
海の京都、丹後出身の若い女性の先生でした。
長男が当時の私と同じ、
小学3年生になった時、急に先生のことを思い出しました。
「どうして地元ではなく、
京都(市内)で先生になったのか」とクラスの子に尋ねられて、
「好きな人が京都に住んでいるから。
京都で先生になりたかった」と言われたこと。
小学3年生、まだまだ幼い子供だったのに、
子供扱いせずに、話してくださったことが新鮮な驚きでした。
翌年、4年生の夏休みに結婚され、
秋には、先生の新居近くの山へピクニックに行った。
ご夫妻でクラスのみんなを駅まで迎えに来てくださった。
彼が一人ひとりにおやつを配ってくださった。
ニコニコしながら黙って見ておられた先生。
先生がうれしそうだったことが、
私にはうれしかった。
………………………
この時、私は何も頑張っていない。
先生がうれしそうだから、私も嬉しかった。
人の喜びが自分の喜びにつながる。
そういう経験も、確かにありました。